パステルと言えばフワッとした
柔らかい色で描かれた絵が多いですね。
そんなパステルでよく見かける
いわゆるぼかしについて
6パターンのやり方で比べてみました。
また、段々と色が変わるグラデーションも
3パターンの比較をしてみました。
均一にぼかす方法はどれか?
簡単にグラデーションするには?
それでは行ってみましょう。
目次(押すとその記事にジャンプします)
パステルのぼかしとグラデーションのやり方と比較動画
ぼかし比較に使った道具
パステルのぼかし比較6パターンやり方
まず、ぼかす前に
次のことをします。
・ソフトパステルを
粉末状にして紙の上に置く
・パステル自体の横面を
紙に直接当てて色を塗る(平塗り)
それから
それぞれを次の方法でぼかします。
・手でぼかす
・化粧コットンでぼかす
・脱脂綿でぼかす
このような方法で
全部で6種類試してみて
違いがあるのか見たいと思います。
パステルのぼかし比較6パターンを試してみた
※内容は動画と同じです。
1
はっきりしたオレンジ色を使って
色々なぼかし方をやろうと思います。
まずは、粉振るいで
粉末状にしてからぼかすのと
パステルの横の部分で描く”平塗り”で
描いてからぼかすのと
全部で6パターンを
やっていきたいと思います。
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百均ダイソーの台所用品”粉振るい”で
画用紙の左列に
パステルを粉末状にしていきます。
パステルの粉の量は
大体の見た目で粉末状にします。
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右側の列は全部”平塗り”で塗ります。
できるだけ同じ状態にするために
全部横に塗って
塗り残しがないぐらいで止めます。
そしたら、この状態で
1番上の段が手でぼかし
2段目が化粧用コットンでぼかし
1番下の段が、脱脂綿を千切ってぼかす
3パターンでぼかしていきます。
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まず、粉末パステルを手でぼかします。
ぼかし方は、
あまり手に力を入れないで
腕の重み・手の重みだけで
中指と人差し指2本で横中心にぼかします。
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手が汚れたら、
1回手を濡れティッシュで拭いてから
ティッシュで指を綺麗に拭いて乾かします。
粉末から手ぼかしが終わりました。
仕上がりはこんな感じに。
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次は右側の列のパステル平塗りを
手でぼかします。
これは1重に1通り塗っただけなので
ぼかし方としては薄くなります。
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平塗りの手でぼかすのが終わり
こんな感じになりました。
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次は
粉末パステルをコットンでぼかします。
コットンを4つに折り畳んで
ぼかしてみます。
大分パステルの粉を
コットンが取ってしまいます。
でも凄く薄く均一になる感じがします。
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手の力は殆ど入れてなくて
手の重みだけで表面を擦ってる感じです。
粉末パステルのコットンぼかしは
こんな感じになりました。
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今度は右側の平塗りパステルを
コットンでぼかします。
そんなに力は入れてないですが
描き跡が残る感じです。
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平塗りコットンぼかしは
どうしても描き跡が残りますね。
終わりました。
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次に、
粉末パステルの脱脂綿ぼかしをやります。
脱脂綿はふわふわです。コットンと同じで
脱脂綿にもかなりパステルの粉を取られます。
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粉末パステルコットンぼかしより
粉末パステル脱脂綿ぼかしの方が
若干細かくなるような気はします。
が、離れて観ると
そんなに違いはないという結果でした。
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粉末パステルを脱脂綿でぼかすのが
終わり仕上がりはこんな感じです。
脱脂綿は形が柔らかいので
随分パステルの粉を取りました。
また、少し時間をかけた理由からか
紙の中に粉を刷り込める気がしました。
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次で最後です。
平塗りしたパステルを
脱脂綿でぼかしてみます。
脱脂綿が大分パステルの粉を取るのに
描き跡が残ってしまいます。
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平塗りパステルの脱脂綿ぼかしは
こんな仕上がりになりました。
以上でパステルのぼかし比較6パターンが
終わりました。
次は、ぼかし比較の結果(感想)です。
パステルのぼかし比較6パターン結果(感想)
均一に細かくぼかせるのは、粉末状から
コットンと脱脂綿でぼかす方法です。
但し、どちらもかなり
パステルの粉が必要です。
コットンと脱脂綿とも
塗り跡は殆んど同じですが若干、
脱脂綿が均一にぼかせる気はします。
粉末状から手でぼかす方法は
脱脂綿に粉が取られな分だけ
色が濃く付きます。
均一に色を付けるのは
コットンや脱脂綿ほど
綺麗にはできませんでした。
平塗りからぼかす方法はどうしても
紙の表面の凹凸に
描いた跡が残り素材感が出る感じでした。
また、粉が1番無駄にならないのは
粉末状から手でぼかす方法です。
パステルのグラデ比較に使った道具
・ゴンドラソフトパステル
(王冠化学工業所)
・画用紙(マルマン)
・粉振るい(100円ショップ)
・化粧用コットン(100円ショップ)
・マスキングテープ
(ニットウの目地材シーリング用)
パステルのグラデーション比較3パターンやり方
【グラデーションとは?】
グラデーションには色々ありますが
暗い色から明るい色に段々変わっていくなど
少しずつ色が変わる事を
グラデーションと言います。
パステルは、
少しずつ色を変化させるのが
得意な画材です。
簡単にぼかすことができるので
色と色とを紙面上でぼかして混ぜられます。
とは言え、
ぼかし方の違いで結果も違うのでは
ないかと前から気になっていたので
以下の3パターンのやり方で
グラデーション作りをしてみました。
【平塗り・手ぼかしグラデーション】
暗い緑から1番明るい緑まで緑色5つを
順番に1つずつ四角形に平塗りして
手でぼかすグラデーション作り。
【粉末・手ぼかしグラデーション】
暗い緑から1番明るい緑まで緑色5つを
順番に1つずつ粉振るいで粉末状にして
手でぼかすグラデーション作り。
【粉末・コットングラデーション】
暗い緑から1番明るい緑まで緑色5つを
順番に1つずつ粉振るいで粉末状にして
化粧コットンでぼかすグラデーション作り。
使ったのは
5つの緑色のソフトパステルです。
暗い緑から一番明るい緑まで
少しずつ明るくなる緑を5個選びました。
では実際にやってみましょう。
パステルのグラデーション比較3パターンを試してみた
※内容は動画と同じです。
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それでは、パステルで
グラデーション作りをしていきます。
グラデーションで
1番分かりやすいのは
黒からだんだ暗い灰色になり
明るい灰色になり
徐々に明るくなって白になるという
【明暗のグラデーション】があります。
その他にも、同じ緑色でも
暗い色から明るい色になったり
全然違う色どおしでも
例えば緑からピンクに徐々に変わっていく
【色のグラデーション】もあります。
今回は
折角色の綺麗なパステルなので
緑色でグラデーションを
作ろうと思います。
塗り方などでも違うかもしれないので
3パターンのグラデーションを作ります。
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暗い緑色から明るい緑色へ
順番にパステルの横面で
塗っていきます。
色は同じくらいの幅で
四角になるように塗っていきます。
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まず、
違う緑色が他の緑色に付かないように
1つずつそれぞれの四角形を
手でぼかします。
その後で、
色と色との間を手でぼかしていきます。
手が汚れてきたら
濡れティッシュで手を拭います。
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ムラになっている色と色との間には
明るい方の色を塗ってから手でぼかします。
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【平塗り・手ぼかしグラデーション結果】
こんな感じになりました。
余談ですが、余分な粉は
布やティッシュで拭うと掃えます。
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次は【粉末状にして手ぼかし】です。
さっきと同様に濃い緑色から順番に
粉末状にします。
四角になるように粉を振るいます。
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次に、手でぼかしていきます。
それぞれの色を”ぼかし”ていきます。
横にこすると混ざってしまうので
四角形になるように意識して
それぞれの色を主に縦方向に
別々にぼかします。
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これで、大体それぞれの色を
四角くぼかせました。
手が汚れすぎたら塗れティッシュで
拭います。もうあんまりだったら
洗面所に行って洗うのが一番です。
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次は色と色との間を手でぼかします。
最初は明るい方から暗い方へ
被せる感じでぼかします。
右から左に、汚れてない指で
被せるようにぼかします。
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次は、色と色との境目を
縦にこすってぼかします。
あとは、ムラがある箇所を見つけて
自分で調節する感じで色を足したり
ぼかしたりします。
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適宜、不要な粉は、振るって落とします。
紙面を立て手で叩く、息を吹きかける、
又は綺麗な布やティッシュで軽く払っても
粉を取り除けます。
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平塗りとドライウォッシュと比べて
結果、そんなに違いはない気がします。
若干、平塗りの方が紙面に跡が残ります。
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次で最後です。
【粉末からコットンでぼかす】
グラデーション作りをやります。
さっきと同様に粉振るいでまず
濃い緑色から順番に粉末状にします。
ただし、コットンの場合だと
最初はすごくパステルの粉を
コットン自体が含んで取ってしまうので
多めにしています。
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全色パステルを粉末状にできたので
次はコットンでそれぞれの色を
四角くなるようにぼかしていきます。
かなりコットンが粉を取って
すぐに汚れるので
コットンの綺麗なところでぼかします。
4分の1ぐらいに畳んで
こするとぼかしやすいです。
面倒ですが1番凄く細かくぼかせます。
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一通りそれぞれの色がぼかせたら
また粉振るいで色と色との間に
明るい方の色を粉末状にして加えます。
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手でぼかしたくなりますが
我慢してコットンで色と色との間を
明るい方から暗い方(右から左)へと
ぼかします。
コツとしては、
一旦コットンに色を含ませて
そのまま次のぼかすこと。
コットンは1回粉を含むと
色を取らなくなるからです。
※濃い色を付けたコットンを
次に明るい色に使うのはまずい。
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仕上がりは
こんな感じになりました。
感想として、
粉末からのコットンぼかしは
すごく柔らかい表現ができます。
また、手間がかかるのと
大分パステルの粉が必要です。
パステルのグラデーション比較3パターン結果(感想)
期待していた粉末にして
コットンでぼかす方法は
大分薄い仕上がりになりました。
粉が沢山いるのがデメリットです。
しかし、
★均等なグラデーションができます。
★1番簡単なのは
平塗りで普通に手でぼかす方法ですが
ちょっと紙面に跡が残ります。
個人的には
★1番綺麗にグラデーションができるのは
粉末にして手でぼかす方法だと思います。
以上が緑でのグラデーションのやり方と
比較でした。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回のソフトパステルのぼかしとグラデーション比較をまとめると
こんな感じになりました。↓↓↓
・薄く均一なぼかしとグラデ…
粉末からコットンと脱脂綿ぼかし
粉がかなり多く必要
・1番綺麗なグラデ…
粉末から手ぼかし
・1番簡単で粉の節約…
平塗りから手ぼかし・手グラデ
均一にはし辛い、やや描き跡残る
・平塗りからコットンと脱脂綿ぼかし…
薄く色付き紙凹凸に描き跡残り素材感
・ゴンドラソフトパステル
(王冠化学工業所)
・画用紙(マルマン)
・粉振るい(100円ショップ)
・化粧用コットン(100円ショップ)
・脱脂綿(薬局)
・マスキングテープ
(ニットウの目地材シーリング用)