瞬く星々を見ていてると
飽きることがないですね。
子供の頃は
寒い冬に夜空を長時間見続けて
風邪をひきそうになってました(笑
今回は、そんな星空を
クレパスで描いてみたいと思います。
誰でもできる描き方です。
クレパスで花火描く時によく使う
あの方法なので
最後までお付き合いくださいね。
目次(押すとその記事にジャンプします)
星空をクレパスで描くコツ
1、星の点の大きさと密集度のムラを作る
星の輝きの強さもまちまちなので、
点の大きさの違いを出します。
また、密集していたり、離れていたりと
距離も変えてあげると
実際の感じに似て自然に見えると思います。
今回は先のとがった道具で
クレパス画面を削り取って星を描きます。
他にも星を描く方法がありますが、
基本的には大きさと距離の違いを
作るとよいと思います。
2、星の色は白一色又は青や赤
星の色は白一色か青を使うと自然です。
ドラマチックにしたければ
赤の星を少し足します。
青が若い星で
赤が年配の星でしたよね、確か。
3、夜空は下側が明るめの色、上側が暗めの色
地面に近いほど明るめの青、
上空に行くほど暗い青になります。
つまり画面下側は水色っぽく、
上に近づくほど放射線状に
紺色や黒のような暗い色になっていきます。
放射線状とは
扇(おうぎ)みたいな形のことですね。
準備するもの
・ミューズ社のワトソンスケッチブックp2サイズ
・作品のもとになる写真
・作品のラフスケッチ
・B以上の濃い鉛筆
・練消しゴム又はプラスチック消しゴム
・定規
・トレーシングペーパー
・マスキングテープ
・はさみ
・綿布やティッシュ
・クレパスマスターツールやひごやようじなど先が尖ったもの
【着彩に使うもの】
【トレースに必要なもの】
…ラフスケッチを作品となる紙に
書き写すのに使うものです。
◆作品のラフスケッチはこちら→星空下絵PDF
・クレパスふとまき24色セット
クレパスふとまきは、
子供向けにフタの裏に色の名前があり
クレパス1本ずつ巻紙にも
色名がひらがなで書かれています。
また、中身が飛び出さないように
箱の底にはゴムが付けられています。
大人にもとっても便利です。
サクラクレパス クレパス lp24r
今回はクレパスふとまきを使いましたが、
手持ちのオイルパステルでも描けます。
ただし、
今回はスクラッチ技法という
削って星を出す方法がメインです。
ぺんてるの専門家パスは
個人的にはスクラッチ技法に
不向きだと思っています。
スクラッチ技法で安定しているのは
サクラクレパスふとまきと
クレパススペシャリストですね。
ファーバーカステルの
クリエイティブスタジオオイルパステルも
問題なくスクラッチできます。
※詳しくはこちらの記事の「スクラッチ技法」で紹介しています。
・ミューズ社のワトソンスケッチブックp2サイズ
ほかには、マルマン画用紙もおすすめです。
紙の選び方としては、
ある程度厚みのある紙で
少し凹凸があるほうが描きやすいです。
ただ、今回削って星を出す方法の場合は
例外的にケント紙などのツルツルした紙も
削り部分がきれいに出やすいです。
オイルを含んだクレパス自体に
重みがあります。
なので、あまり薄い紙では
紙の裏側ににじんだり、
重みで紙がフニャフニャになったりします。
・マスキングテープ
主に紙を固定するために使います。
また、絵の範囲を
テープで囲って決めることもできます。
なければ、紙いっぱいに描くこともできます。
・綿布かティッシュ
指でオイルパステルを広げてもよいですが、
布だと楽なので使っています。
ティッシュでもいいですが、
ちぎれたりするので私はあまり使いません。
そのほか、手を拭くのにも使います。
・トレーシングペーパー
ラフスケッチや写真から
作品の紙に線を書き写すために使います。
・クレパスマスターツール
サクラクレパス専用の道具。
その中の1つを今回使いました。
なくても先の尖ったものなら
何でも使えます。
例えば、ひごやようじなど。
クレパスマスターツールは
握るところがあるので、
力加減をコントロールしやすい
とは思います。
・定規
作品の紙の外枠線を引くのに使います。
紙全部に描くのであれば、いらないです。
実際にクレパスで星空を描いてみよう
ここから、描き方を工程別に
詳しく説明していきます。
上の動画の内容と基本的には同じですが、
※動画では言い切れなかったことを
記事に加筆したりまとめたりしています。
1、下書き
2、1回目全体下塗り
3、2回目夜空部分の重ね塗り~地面と木を描く
4、星の引っかき
5、仕上げの調整
6、完成
1、下書き
最初に、
「気に入ったメモ書きを作品の紙に書き写す方法」を
ご紹介します。
(※作品の紙に直接下書きする場合は、
ここは飛ばして次の2を見てください。)
メモ書きしたスケッチ画の上に
トレーシングペーパーを重ねて
マスキングテープで固定します。
トレーシングペーパーに
透けて見えるメモ書きの線を
まるまる書き写していきます。
外枠線も忘れずに書き写しましょう。
全部書き写せたら、
マスキングテープごと
トレーシングペーパーをはがします。
次に、トレーシングペーパーの裏側を
鉛筆でぬりつぶします。
鉛筆の線が透けて見える部分だけ
ぬりつぶします。
鉛筆の濃さは
B以上の濃いものがおすすめです。
なぜかというと、
薄いと鉛筆の粉が付着しても
書き写した線はほとんど
見えない状態になってしまうからです。
塗りつぶせたら、作品用の紙に
トレーシングペーパーを
マスキングテープで貼り付けます。
どちらの紙も表面を上に向けて
重ねるようにしてください。
定規で外枠線を、そのほかの部分を
フリーハンドで鉛筆でなぞって
全部書き写していきます。
全部描き写せたら、マスキングテープごと
トレーシングペーパーをはがします。
2、1回目全体下塗り
ここから、
サクラクレパスで色をつけていきます。
その前に、
マスキングテープを
外枠線に沿って貼り付けて
縁取りしておきましょう。
こうすると、色付けが終わってから
マスキングテープを剥がすと
きれいに縁取りできた絵に仕上がります。
1回目の下塗りですが、
まず、星部分の背景をざっくりと塗ります。
あとからこの部分を引っかいて色を出すので
好きな色で塗ってしまいましょう。
私は「あか」と「あお」で塗りました。
「あか」と「あお」で塗った星空の部分は
塗りが足りないため
紙の白がちらちら透けて見えてしまってます。
この隙間を見えないくらいまで塗りつぶして
ぼかします。
天の川の間の空の部分は
「むらさき」で塗りましたが、
ここは「あか」と「あお」でも良かった
と思います。
丘の上あたりは、「みかんいろ」。
丘の上のカスミがかった雲は「ももいろ」。
天の川の星が集まる部分は「しろ」で塗ります。
暗い木と丘の部分は
「あいいろ」を塗ります。
どの部分も塗れたら、
その度に指やティッシュなどでぼかします。
私はよく指に綿の布を巻きつけて
ぼかすことが多いです。
3、2回目夜空部分の重ね塗り~地面と木を描く
ここからは、1回目に下塗りした上に
また別の色を塗り重ねていきます。
「あいいろ」で、
夜空の部分を塗り重ねます。
この重ね塗りの時は、ぼかすというより
「すき間」の部分をつぶすようにします。
指で押し広げるようにして
「すき間」をつぶします。
次に、色の境目の部分を
「レモンいろ」、「みずいろ」、「しろ」で
塗り重ねます。
それぞれの色は↓の部分に、
急に色が変わらないようにするために
塗ります。
「レモンいろ」
…丘の上の黄色い空と丘との境目
「みずいろ」
…天の川と夜空の境目
「しろ」
…丘の上の黄色い空と夜空の境目、天の川と夜空の境目
塗れたら、色の境目が自然に見えるように、
ぼかして色のグラデーションを作ります。
一色塗ったら境目をぼかすを繰り返します。
「ももいろ」で
丘の上の黄色い空の部分に
雲も描き足しました。
「ぐんじょう」色で木と丘、
夜空の上の部分を放射線状に塗り足します。
また、適度にぼかします。
「ぐんじょう」は
「あいいろ」よりも暗いので
さらに夜空の深みが増します。
「あお」で丘と木の輪郭を線で描き、
逆光を演出します。
一方向にだけ、ぼかします。
4、星の引っかき
ここからが、夜空を引っかいて光る星を
描く楽しい作業に入ります。
私が使った道具は
クレパスマスターツールの1つですが…
↓こんな感じの道具です。
先のとがったものなら何でもいいです。
例えば、ひごやようじなど。
星の形は↓のように削りました。
質感をだすために、木の葉の部分も
クルクルとランダムに削りました。
丘の輪郭の光も
スクラッチ(削り)で表現しました。
この辺りは、
お好みで削る部分を自分で考えて
気軽にやってみると
新たな発見があるかもです。
5、仕上げの調整
あとは絵としてどうか見て、
色の調整などをしていきます。
ここでは雲を描き足してますね。
6、完成!
マスキングテープをはがして完成です。
こんな感じに仕上がりました。
反省点として、
木の上の辺りまで黄色を入れたほうが
良かったなと思いました。
今回は、2重にクレパスを塗り重ねて
先の尖った道具で星を削り出す方法を
お伝えしました。
よく花火を描くときに使われる方法ですね。
ほかにも、水で溶いた白いアクリル絵の具を
歯ブラシで飛ばして
星のように見せる方法などもあると思います。
是非、チャレンジして
夜空の星を描いてみてください。
それでは、また。
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