空は風景画でよく登場するモチーフです。
朝・昼・夕方、
そして天気によっても、
さまざまな表情を見せてくれます。
今回は、太陽と雲のある空を
パステルでやさしく描く方法を
ご紹介します。
練り消しゴムで
色を抜く描き方や、
脱脂綿を使って
色をきれいに整えながら
仕上げていきます。
よかったら、空を描くときの
参考にしてみてくださいね。
目次(押すとその記事にジャンプします)
色々な空と雲を描くのに使った道具
使った画材は↓の通りです。
他メーカーのソフトパステルでも
大丈夫ですし、
紙は凹凸のある白い紙ならOKです。
マスキングテープは
粘着力の弱いテープがおススメです。
空を描く時のコツ

空の描き方のコツは2つ。
①空を上から3つに分けて
色を変えることです。
・紙の上側が近い空です。
上側ほど濃い(暗い)青色です。
・紙の中間はやや遠い空。
この辺から下へ行くほど
遠くなり、
霞んでぼんやり見えてきます。
明るくも暗くもない青色です。
・紙の下側が遠い空。
淡い(明るい)青色です。
②3つの空の境目の色を
少しずつ変えてグラデーションにする。
これで、綺麗な空が描けます。
グラデーションについて
詳しくはコチラにまとめています。
グラデーションを作る際の隠れポイント

パステルを描く人なら
手がしょっちゅう汚れます。
グラデーションを作る際にも
この手の汚れは地味に影響します。
対策として
手を洗いに行くか
ウェットティッシュで
手の指を拭います。
また、塗れたタオルでもいいですね。
塗れた手のままで
描いてしまうといけないので
塗れた手は
布かティッシュで拭きます。
【動画】空の描き方
(青空・曇り空・朝焼け・夕焼け)
↓動画の内容を、
あとから見返しやすいように
手順ごとにまとめています。
細かいポイントも補足しているので、
あわせて参考にしてみてください。
朝焼けの空を描く
1
ソフトパステルで
紙の下の方に配置を下げて
水平線を引きます。

2
朝の光は塵が少なく
淡い光になりやすいため、
淡いオレンジ色や黄色を粉末にして
多めに紙の上にふりかけます。
(この後、脱脂綿を使ってぼかす時に
色を取られため)


3
色が広がりやすくなるため
白も粉末にして振りかけます。

4
粉末パステルを脱脂綿でぼかし、
画面をムラのない均一な状態にします。
少し黄色が目立ち過ぎたので
暗めのオレンジ色や少しの青も入れて、
指でぼかします。

5
次は海ですが、
空と同じ暗めのオレンジ色を
粉末状にして脱脂綿で
ぼかします。


6
遠方に丘を描いて
指でぼかします。


7
朝日は、練消しゴムで消して
表現します。

8
淡いオレンジ色を
太陽の周りに直描きして、
指でぼかします。



9
丘の手前の影は
青系の灰色で
丘と同じような形を
長めにして塗ります。
指でぼかします。


10
練消しゴムで
朝日のキラっとした光を
直線的に消して表現します。

11
朝焼けは、
柔らかい淡い光として
レモンイエローを粉末にして
ぼかします。
色が濃すぎたら練消しゴムで叩き
指でぼかして
色の濃さを調節します。


12
紺色で紙の上の方を塗って
まだ明け方の暗い空を
表現します。

13
指でぼかしたり、
練消しゴムで消して
空の明るさを調節します。


14
”朝焼け”の完成です。

夕焼けの空を描く
”夕焼け”は空に塵が多いので
少し濃いめの色で描きます。
朝焼けに比べて
輪郭はぼんやりすることが多く
影は赤紫とか紫系の強めの色にすると
夕方っぽくなります。
1
下の方に水平線を引きます。

2
黄色やオレンジ系の色を
粉末状にして
画面全体に振りかけます。
オレンジ色は
朝焼けの時より
濃いめのはっきりしたオレンジ色を
使います。

3
色が広がりやすいように
白を粉末状にして加えます。

4
新しい脱脂綿で
全体的に均一にぼかします。

5
影を紫っぽい灰色で描き、
脱脂綿でぼかします。


6
夕日と水面の光を
練消しゴムで消して表現し、
カゲの描き跡は
練消しゴムで消して形を整えます。

7
夕日の周りに強めのオレンジ色を
粉末状にして脱脂綿でぼかします。

8
夕日から遠い空に赤紫色を
粉末状にして振りかけて
脱脂綿でこすりぼかします。


9
画面にムラがなくなってきたら
夕日の光のオレンジ色を
直に塗ってから
指でぼかして強めます。

10
夕焼けの太陽の部分は
朝の太陽のような
キラッとしたイメージよりは
ぼんやりした日の光にします。
横にウニーッと広がるようにすると
夕方の雰囲気が出ます。
理由は夕方になると
空気中に塵が多いためです。


11
夕方の影は強めなので
赤紫の線で水面の影を描きます。

12
マスキングテープを剥がします。

13
夕焼け空の完成です。

日中の青空と雲を描く
1
空を中心に描くので
下の方に水平線を引きます。
※半分の位置には
水平線を引かないようにします。

2
空と海に
明るめの青色を多めに振りかけます。
少し白を混ぜると
伸びが良くなります。

3
水平線は残しておき
全体を脱脂綿でぼかします。
最初に塗る時には
全体的に均一に薄く色を付けられる
脱脂綿がとても良いです。


4
次は空と海を描きます。
紙の上の方の空には
濃い青色を塗ります。

5
中間の位置の空には
中間ぐらいの明るさの青色を
塗ります。

6
一番下の空には
もっと明るめの青色
水色を塗ります。

7
一番下に白を塗って
手で空全体をぼかします。


8
色が薄すぎなら
同じ作業を繰り返します。
(4番から6番の作業)

9
下の層に青色のグラデーションが
既にできているので、
白色を空全体に塗り重ねても
滑らかな画面になります。

10
マスキングテープとの境目に
溝があって色抜けができることがあります。
境目には、色を塗って
指で強めに溝をこすると
マスキングテープを剥がした時に
綺麗な色の境目の線が出ます。


11
次に、海は
緑や暗い青系の色などに
色を変えます。
紺色と青色と少し緑色を足して
パステルを寝かせて塗ります。


12
空と海との境目が分かるように
白色を追加して塗り、
指でぼかします。


13
遠方に島を追加で描きます。
遠方は霞がかって
青や紫がかった灰色になります。
ここでは紫っぽい灰色で塗ります。

14
暗めの紫色を重ねて
影のニュアンスを出します。


15
次は、雲を入れます。
白い紙なら、
練り消しゴムで消して
雲の形を表現できます。

16
遠くの雲は霞んで見えて
線のような細い形です。
練消しゴムの先を
ねじって尖らせ、
先端で横に線を引いて
消します。


17
色々な形の雲がありますが
今回は、普通の雲を描きます。
雲の形を作るコツですが
まず、想像で空を
上から3つに分けたとします。
雲もこの3つの空間の中に
入っています。
・上が近い空と雲
・真ん中が中間の距離の空と雲
・下が遠い空と雲
真ん中の雲(中間の距離の雲)の特徴は
雲の上側はフワフワとして
下側は平たい形で少しだけ見えています。
この位置の雲どおしは、
はっきりとは見えておらず
重なって見えている雲もあります。

18
紙の上側ほど、近い雲です。
ほぼ真下から雲を見上げるので
雲の下の面が良く見えます。
そのため、雲は全体的に
綿菓子みたいなフワフワの形になります。

19
次に、海面の
波が立って光っている様子を表現します。
練消しゴムを平たい形にして
横に動かして消します。


20
”昼間の空と雲”の完成です。

曇り空(雨雲)を描く
曇り空の特徴は
濃い紫色や灰色、暗い灰色などの
牡丹餅みたいな形の雲ですね。
しかし、
全部が灰色の雲だけではなく
紙の上(近く)の雲は
黒に近い暗い灰色が目立ち、
紙の下(遠く)の空は
鈍い黄色っぽい色で
明るく目立つ時があります。
1
最初に、暗い黄色を
遠方の空(紙の下辺りだけ)に
ドライウォッシュ(粉末塗り)します。

2
粉末にした白色を
紙の上に振りかけて
脱脂綿でぼかします。

3
紙の上部に
濃いめの灰色の粉を振りかけ、
よく伸ばすために
白色も粉末状にして加えます。
その後、使用済みの脱脂綿で
全体的にぼかします。
★新しい脱脂綿でぼかすと
最初は粉を吸い取ってしまい
上手くぼかせません。


4
次に、海を
暗い紺色で塗ります。

5
紺色と暗い灰色のパステルで
横の面を滑らせて紙に塗ります。

6
海の色より少し明るい灰色で
遠くの丘の形を描き、
指でぼかします。

7
色を重ねて濃くしていきます。
海に濃い青色と
少しだけ青色も追加して
ぼかします。


8
雨雲は
牡丹餅のような分厚い雲の塊が
連なるように見えます。
描く前に
練消しゴムで消しておきます。


9
濃いめの灰色で
色を抜いた部分の上に
塗っていきます。



10
雲の隙間を
明るめの灰色で塗ります。


11
雨雲がおおよそ塗れたら
指でぼかします。

12
次に、練消しゴムで
雲と雲との間を色抜きします。
すると、雲の形が見えてくるので
どんよりした感じが出ます。

13
雨雲がある場合
海も荒れてることが多いので、
練消しゴムで色を抜いて
白波を表現します。

14
遠方の丘の色を抜いて
霞んだ表情を出します。


15
遠くの空に雨柱を描くことにします。
雨柱の周りは少し暗くなっています。
雨柱とその周りを
暗い灰色で描いてぼかします。




16
暗く塗りすぎた箇所を
練消しゴムで消して
調節します。

17
最後に、
ぼかして消えた箇所などを
描き足したり、
消したりと微調整します。



18
マスキングテープを剥がし
曇り空(雨雲)の完成です。


まとめ

今回は、パステルで
空と雲を描くコツをご紹介しました。
ソフトパステルは
粉にして脱脂綿でぼかすと、
やさしく均一に色をのせることができます。
また、白い紙の色を活かしながら、
太陽や雲は練り消しゴムで抜くことで
表現できます。
雲の形は空の位置によって
見え方が変わり、
上はふんわり、下にいくほど
平らで細く見えるのが特徴です。
さらに、
朝焼け・夕焼け・青空・曇り空では、
光や影の色、にじみ方にも
違いがあります。
こうしたポイントを意識するだけで、
空の表情がぐっと自然に仕上がります。
ぜひいろいろな空を描き分けて
楽しんでみてくださいね。
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・白い画用紙(マルマン)
・ゴンドラソフトパステル
(王冠化学工業所)
・練消しゴム(ホルベイン)
・脱脂綿(薬局)
・マスキングテープ
(ニットウの目地材用)