落ち葉の上を歩くと
”カシュカシュカシュッ”と
何とも言えない心地良い音と
踏む感覚があって良いですよね。
妹は落ち葉を踏み歩くのが大好きで
よく小学生の時のロマンスと一緒に
私に語ってくれました。
今回はパステルとパステルペンシルで
何枚かの種類の落ち葉を
描いていきたいと思います。
モミジとイチョウ、
サクラの葉っぱなどなど。。。
写真から簡単に丸写しする
型紙を作って描く方法です。
なので、デッサンに自身がない方も
是非見てくださいね。
・モチーフ(描く対象)はこちら。
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/モチーフ-1-e1643496577976.jpg)
目次(押すとその記事にジャンプします)
葉っぱを描くちょっとしたコツ(パステル画でない場合も当てはまる)
葉っぱの形はいろいろありますが、
一番よく目にするものといえば
桜の木やツバキ木の葉っぱのような
楕円形で先が尖った葉っぱで
↓こういった形です。
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/cherry-blossoms-g8d8d2c959_1280.jpg)
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/nature-g08c2ec8a8_1280.jpg)
こういう形の葉っぱを描くときは
中心線が葉の付け根の延長線にあることを
意識して描きます。
この中心線と葉の付け根の細い部分とが
ズレているとおかしなことになります。
それと、中心線から左右に伸びている葉脈は
互い違いに伸びているか
左右対称に伸びているか
観察して描くと自然です。
また、葉のふちにギザギザがある場合は
それも描いてあげましょう。
因みに桜と椿の葉にはギザギザがあります。
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/葉っぱの中心線.jpg)
(モミジ)
モミジにも葉脈があります。
人間の手のひらの指の骨のように
モミジも付け根からまっすぐ
それぞれの尖った先まで1本ずつ
葉脈が伸びています。
葉のふちには
小さなノコギリ状のギザギザもあります。
色は緑から秋になると
赤、黄色、古くなると茶色に変わります。
モミジカエデも楓科の植物で
モミジは葉の尖った先の枚数が5から7枚で、
カエデは9枚以上で葉の切れ込みが浅い
という違いがある、と
テレビ番組などで報じられたようです。
(※一部の種類にこの限りでない種類が
あるみたいで一概には言えないようですが)
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/leaves-gb684bc4e7_1280.jpg)
(イチョウ)
扇型をしていて
緑色から秋には黄色に変色します。
黄色い葉っぱの中に縦じわがあって
古くなると茶色く変色します。
葉のふちを”なみなみ”に描くと
それらしい雰囲気がでます。
また、扇形のほかに
真ん中で切れ込みのある形や
もっと切れ込みが入った形の
イチョウの葉もあるようです。
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/gingko-gcf921eeb2_1280.jpg)
描き方のポイント
パステルで葉っぱを描くポイントについて
3つ挙げてみます。デッサンが得意な方は
ステンシル技法を使わなくても
直接下書きすればOKですね。
ポイント1
・ステンシル技法で葉っぱの形を
はっきりした輪郭線で丸写しする。
パステル画では、
はっきりした形を描きにくいです。
そこで、このステンシル技法で
きれいな境界線をつくります。
といっても、この技法でも
細かい形までは出せません。
なので、
ステンシル技法で大まかな形をとった後
パステルペンシルで
葉っぱのギザギザなど細部を描き足します。
ステンシル技法:一般的には型紙を使って
文字や柄(がら)を描く技法。
パステル画でいうステンシル技法:
紙をカッターで切り抜いて穴を開け
その抜かれた穴の部分に
パステルの粉末を入れて均一にぼかす方法
ポイント2
・あらかじめ描く順番を決めておく。
自分の描き方を理解すると
描くのが早く、楽になるそうです。
下の描き順は私が描いている方法です。
人それぞれなので参考程度にして下さい。
其の1、中間色で全体を塗る。
中間色とは
純色(白、黒を含まない鮮やかカラー)に
灰色を加えた色です。
クラシックな濁った大人っぽい色ですね。
其の2、描く対象(モチーフ)の明暗を
モチーフの似た色で大まかに塗る。
其の3、モチーフの反対の色で部分的に明暗塗りする。
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2020/10/3161905_m-300x169.jpg)
この落ち葉の絵でいうと、
其の1、紙全体に鈍い青色を塗る。
其の2、葉っぱの影と光を
葉っぱ独自の色に似た色で大まかに塗り
この明暗塗りを繰り返して段々細かく描く。
其の3、仕上げに近づくと葉っぱと反対の色味、
ここでは青色を使って細かく描いていく。
※反対の色を使うと暗く濁った色になります。
なので広範囲に使うことは避けましょう。
ポイント3
・全体のイメージをつかむために
一気に1か所だけを細かく描かず
まんべんなく描き進める。
準備する物(PDF下絵付き)
用意するものは「トレース用」と
「ステンシル技法とパステル着彩用」
「仮止めと仕上げ用」で分けています。
デッサンが得意な人は
直接手書きで下書きすればよいので
トレースとステンシル技法の道具は不要です。
(トレース用)
・トレーシングペーパー
![](https://thumbnail.image.rakuten.co.jp/ran/img/1001/0004/901/480/780/016/10010004901480780016_1.jpg)
・2B以上の鉛筆
・プラスチック消しゴム
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/繝医Ξ繝シ繧ケ縺ォ菴ソ縺・b縺ョ-e1643606509932.jpg)
・マスキングテープ又はドラフティングテープ
![](https://thumbnail.image.rakuten.co.jp/ran/img/1001/0004/548/623/559/483/10010004548623559483_1.jpg?_ex=320x320)
![](https://thumbnail.image.rakuten.co.jp/ran/img/1001/0004/901/690/000/348/10010004901690000348_1.jpg?_ex=320x320)
・(色付きのボールペン)
…トレーシングペーパー上で
線を引くのに使います。
鉛筆でもよいですが、
複雑な線をなぞる場合に
鉛筆の線どこまで引いたか分かるので便利。
・段ボールなど厚紙
・定規
・カッター
・葉っぱの写真
PDF下絵
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/snap18.jpg)
・画用紙2枚…マルマン(maruman)の
スケッチブックサイズ352mm×251mm
(B4くらい)の画用紙使用。
ばら売りの画用紙でもOK
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/snap19.jpg)
(ステンシル技法とパステル着彩用)
・ソフトパステル/韓国製の「 ハシソフトパステル48色」
…安価でたくさんの色数が揃っています。
一本一本が短いので長期間は使えないですが
初めて使うパステルとしてはいいかもしれません。
一応、下にリンクを貼っておきます。
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/ハシソフトパステル48色(韓国製)1.jpg)
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/ハシソフトパステル48色(韓国製)4.jpg)
・茶こし
・綿棒
・ティッシュ又は綿の布
・マスキングテープ
・作品の紙より大きいポスターなどの紙
…作品の下に敷く
・(プラスチックや陶器の皿)
…粉末状パステルの受け皿に使用。
今回は直接紙面上でパステルを削ったので
皿は不使用
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/ステンシル技法に使うもの.jpg)
パステルペンシル/スワンスタビロ社のカーブオテロ
…少しガサガサした書き心地で
発色もそこそこ良く値段も手頃です。
私は24色セットを使っています。
こちらも下↓にリンクを貼っておきます。
で、カーブオテロの特に良いところは
パステルで描いた上に色が乗ることです。
また、色番号と★マーク(耐光性)が
ペンシルに刻み込まれています。
色名は↓の画像のようになります。
今回、385番は使いませんでした。
カーブおテロはパステルペンシルの中では
手頃といっても
一般的には少し高額に感じますね。
色鉛筆でも代用できます。
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/スワンスタビロのカーブオテロ(パステルペンシル)-色ナンバーと色名入り.jpg)
(仮止めと仕上げ用)
ホルベイン社のパステルフィキサチーフ
…本来は仕上げ用にスプレーして
パステルの粉を紙面上に定着させるものです。
私は軽くスプレーすることで
仮止めに使ったりもします。
ホルベインのパステルフィキサチーフは
何度もスプレーするには不向きです。
何度もスプレーする場合は、
ターレンスのパステルフィキサがおすすめ。
ターレンスのこのフィキサチーフは
途中段階向けで、逆に仕上げには不向きです。
秋の葉っぱの描き方をステップ解説
ここから動画の内容を解説していきます。
パステルとパステルペンシルで
秋の葉っぱを描くステップを載せておきます。
良かったら参考にしてください。
下書き
1スケッチブックから紙を切断する
マルマンのスケッチブックから
画用紙をカッターで切り落とします。
ステンシルテンプレート用と作品用に
2枚必要です。
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/繧ケ繝・Φ繧キ繝ォ縺ォ繝励Ξ繝シ繝医↓蠢・ヲ√↑繧ゅ・-e1643351541902.jpg)
↓画用紙2枚で、この状態を目指します。
上が作品用、下がステンシルプレート用。
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/外枠トレースした画用紙+ステンシル用テンプレート.jpg)
2トレーシングペーパーへ形を書き写す
マスキングテープ又は
ドラフティングテープで紙を固定します。
ドラフティングテープの場合は後で剥がす時
紙が剥がれてしまいやすいので要注意です。
葉っぱの写真(外枠の四角も)を
トレーシングペーパーに書き写します。
鉛筆は2B以上くらいの濃さがおすすめです。
私はもみじの葉の縁の細かいギザギザ部分も
描いてみました。
パステル画の場合、やはり細かい部分は
つぶれてしまうので意味がなかったです。
なので大まかな葉の形が描けたら
葉脈や葉の縁(ふち)までもは
書かなくて良いかと思います。
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/snap20.jpg)
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/Snapshot.jpg)
3トレーシングペーパーの裏側を鉛筆で塗りつぶす
次にトレーシングペーパーを裏返して
鉛筆で塗りつぶしていきます。
塗り潰すのは線を書いた部分だけでOK。
外枠の部分も塗りつぶしておきましょう
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/Snapshot_1.jpg)
4外枠のみ画用紙に転写
1枚目の画用紙の上に
トレーシングペーパーを重ねます。
動かないように
マスキングテープなどで固定しましょう。
トレーシングペーパーの上に定規を置いて
上から色付きボールペンなどで
外枠だけ書き写します。
書き写せたらテープをはがします。
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/Snapshot_2.jpg)
5再度、トレーシングペーパーの裏側で外枠のみ鉛筆で塗る
もう一度、トレーシングペーパーを裏返して
外枠線の部分だけを鉛筆で塗りつぶします。
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/snap21.jpg)
ステンシルプレート作り
6画用紙にトレースする
2枚目の画用紙にマスキングテープなどで
トレーシングペーパーを固定します。
今度は全て書き写していきます。
トレーシングペーパーを
ペラペラめくりながら描き写すと
失敗が少ないです。
写し終わったらトレーシングペーパーは
画用紙から外してください。
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/snap22.jpg)
7画用紙を線に沿ってカットする
カッターで画用紙を切り抜くので
下敷きにダンボールなどを敷いてください。
外枠線は定規を使ってまっすぐに切ります。
外枠が切れたら葉っぱの部分をくり抜きます。
葉っぱ部分は画用紙をくるくる回しながら
カットするのがコツです。
また、葉っぱの細かいギザギザを
細かくくりぬいても
パステルではあまり意味がないので
大きな形だけ意識してください。
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/snap23.jpg)
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/snap24.jpg)
背景を中間色で着彩
11マスキングテープ4辺貼りと着彩
次は着彩です。
まずは一枚目の画用紙にマスキングテープを
外枠線に沿って4辺貼り付けます。
マスキングテープは何度か机に貼り付けて
粘着力を弱めてから紙に貼り付けます。
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/snap25.jpg)
茶こしで ハシソフトパステルを削って
粉にしてから紙にすり込んでいきます。
葉っぱの色が黄色や赤など暖かい色なので
反対の色の青系を背景に使って
葉っぱが目立つようにしました。
布を使って刷り込んでいます。
青系統の色を2種類と薄い紫一色と
最後に白を使っています。
何種類か混ぜると色に深みが出ます。
また白を使うと色が明るくなるだけでなく
広がりやすくなります。
広い面を塗る場合には、指で塗るよりも
筆とか綿の布、ティッシュなどが
手早く塗れると思います。
※強くこすり過ぎると
紙の凹凸がつぶれてしまい
パステルの粉が上にのらなくなります。
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/snap26.jpg)
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/snap27.jpg)
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/Snapshot_4-1.jpg)
ステンシル技法で葉っぱの形をとる
12ステンシルプレートで色抜き
外枠の線に沿ってステンシルプレートを
マスキングテープで上の2か所固定します。
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/snap28.jpg)
次はプレートの葉っぱの形の内側を
練消しゴムで叩くようにして消します。
少し根気のいる作業ですが頑張りましょう。
プラスチック消しゴムか練り消しゴムを
使います。
紙を傷めにくいのは練り消しゴムです。
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/snap29.jpg)
13ステンシルプレートで色付け
ステンシルプレートと茶こしを使って
着彩します。先ほど青色を塗ったので
茶こしに色が付着しています。
なのでティッシュで取り除きましょう。
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/snap30.jpg)
葉っぱの色に合わせて
黄色、黄土色、茶色系の色を使っています。
このハシソフトパステルは
色の番号も名前も書かれていません。
どの色を使ったかは動画で確認できます。
もちろんこの通りの色を塗る必要はありません。
ただ、これから上に色を重ねることを考えて
色を塗ると上手くいきやすいかと思います。
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/Snapshot_6.jpg)
色を塗ってぼかしていると、
段々パステルの粉が紙上にたまってきます。
そのパステルの粉で
作品が汚れてしまうことがよくあるので、
こまめに取り除きましょう。
粉を払うには、紙自体を立てたり、
やわらかい筆でそっと払ったりします。
私がここで使っているのは
使わない化粧用の筆です。
筆先が柔らかければ何でもいいです。
14濃すぎる色をティッシュで薄くする
右下の葉っぱのこげ茶色が
濃くなりすぎてしまいました。
こういう場合には
パステルは簡単に修正が効きます。
ティッシュや布で軽く拭き取ってやると
色を薄くすることができます。
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/snap31.jpg)
フィキサチーフ1回目(仮止め)
15フィキサチーフをスプレーする
ここで一旦、
パステルの粉をフィキサチーフで
軽く画面に定着させることにしました。
ホルベインのパステルフィキサチーフを使いました。
本来は仕上げ専用なのですが
軽く吹き付けると
仮止めすることができます。
紙から30 センチ ほど離して、
まんべんなくスプレーを吹きかけます。
パステルの粉が飛ぶようなら近すぎです。
また色が暗く沈むようならかけすぎです。
フィキサチーフをスプレーする前に
ステンシルプレートは外してよいです。
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/snap32.jpg)
16ステンシルプレートを外す
ステンシルテンプレートを外しましょう。
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/Snapshot_7.jpg)
葉っぱを描く
17葉っぱの柄(え)をトレースする
次は葉っぱの柄を作品上にトレースします。
トレースとは、
最初にトレーシングペーパーで
写真を紙に書き写した方法を言います。
最初に使ったトレーシングペーパーを再度、
作品の画面にマスキングテープで固定します。
そして、葉っぱの柄(え)の部分だけ
トレーシングペーパー上から
ボールペンなどでなぞります。
転写(トレース)すると
↓のように書き写せます。
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/Snapshot_8.jpg)
18葉の柄と葉脈をパステルペンシルで描く
トレースした葉っぱの柄(え)の部分を
パステルペンシルでなぞっていきます。
葉っぱの柄と葉脈と一緒に、
葉の縁のギザギザも書いてしまいましょう。
※動画ではパステルペンシルの色番号と
色名を画面上に表示しました。
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/Snapshot_9.jpg)
19葉の折れ曲がった部分などをもう少し細かく描く
もう少し詳しく葉っぱの情報を描写します。
例えば、真ん中の葉っぱは
こちら側に折れ曲がっています。
この部分の細い三角形を
パステルペンシルで描きこみます。
葉のギザギザも描き入れていきましょう。
イチョウの葉っぱの場合は
茶色い縦のシワがあったので
イングリッシュレッドディープという色で
それも描き込みます。
もみじの赤色も
深みのあるイングリッシュレッドディープを
使いました。
普通のレッドより本物に近い色見が出ます。
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/Snapshot_10.jpg)
20パステルペンシルで詳細に描きこむ
さらに細かく葉っぱの情報を描き込みます。
虫食い葉っぱの穴の開いた部分は
プラスチック消しゴムで消します。
消せたら葉っぱの穴の空いた部分に
ウルトラマリンブルーを塗って
綿棒でぼかしましょう。
次は桜の葉っぱやもみじの赤色の部分を
細かく塗ります。
もみじの色を塗る時は
葉のふちのギザギザもパステルペンシルで
細かく描き入れるといいです。
真ん中の大きい葉っぱは
もっとオレンジがかった色味なので
赤系の色バーミリオンレッドトーンを
全体に薄くかぶせます。
パステルペンシルを寝かせるようにして
軽く横に揺さぶって描きます。
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/Snapshot_11.jpg)
黄色系、赤系、茶系のそれぞれ薄い色から
まんべんなく塗り足していきます。
ひとつだけ描き込んでしまわずに、
できるだけ全体的に描くようにします。
理由は、全体的なバランスを見ることができ
どの色を追加するか判断しやすくなるからです。
イングリッシュレッドディープとオレンジで
虫食いの葉を細かく描きます。
イチョウの葉にバーントアンバーで
しわを描き込みます。
また、この色で葉っぱの先端や葉脈の線も
描き込みます。
再び綿棒でボカします。
ぼかすと色が混ざって自然になりますが、
葉脈など消えてしまいます。
なので、後でまた描き直すことになります。
ビスターでさくらの葉っぱの変色した部分を
平行線で描き加えます。
同じ色でイチョウの葉っぱの点々も
描き加えていきます。
カーマインレッドミドルという微妙な赤色で
真ん中の大きい葉っぱの折り返しの部分を塗ります。
次はビスターで右下の黒っぽい葉っぱの色を
ムラになるように線で描いていきます。
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/Snapshot_12.jpg)
床に落ちる影など詳細を描く
21葉っぱに当たって床に落ちる影と、葉っぱに当たる光を描く
次は、葉っぱの床に落ちている影を描きます。
プルシャンブルーという
パステルペンシルの綺麗な青色で
慎重に描いていきます。
ゆっくりと線で描いていきましょう。
影は葉っぱから近いと濃く見え、
遠ければ薄く見えるはずです。
これを描くと、より立体的に見えます。
描くのがちょっと難しいと思う場合は、
影の部分だけを最初でもやったトレースで
描き写してしまいましょう。
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/Snapshot_14.jpg)
次は、バーントアンバーやビスターで
茶色の葉っぱ自体の影を濃くしていきます。
葉っぱに当たる光の部分も描きましょう。
チタニウムホワイトで
葉っぱの明るいところを描きます。
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/Snapshot_13.jpg)
22葉の影と光を段々強くする+全体的な色の調整
画面全体に
黄色の葉っぱばかりが目立っています。
なので、少し色を調節することにしました。
まず中央の大きい葉っぱを
イングリッシュレッドディープで塗ります。
全体に薄い膜を張るように
軽いタッチで斜め線を引いています。
一番上の真横を向いた葉っぱにも
バーントアンバーで
薄く斜め線を引いています。
線を引きにくい場合は紙を回してみてください。
ぼかして薄くなってしまった葉脈も
バーントアンバーで描きなおします。
また、チタニウムホワイトで
明るいところも少し塗り足しています。
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/Snapshot_15.jpg)
次に一番左の茶色の葉っぱに
この中では一番暗い茶色ビスターで暗い影を
チタニウムホワイトで、
つるっとした光の部分を描きます。
このあたりまでで、
ある程度の葉っぱの影の部分と模様について
茶系の色で描き終えました。
葉っぱの明るい部分もある程度
チタニウムホワイトで塗り終えています。
次はさらに暗くするために青系の色を
塗っていきます。
黄色と青は反対の色に近いので
混ぜると暗いグレーになります。
強めの影を描く時には、
反対の色味を混ぜるとよいです。
ただし、色は濁ってしまいます。
こういう反対の色を使う場合は部分的に使うのがお勧めです。
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/Snapshot_16.jpg)
仕上げの調整
23葉の詳細描きこみ
後は細かい葉っぱの描き込みだけです 。
基本的には
葉っぱの影と光を描く作業の繰り返しです。
最も暗い影は
黄色やオレンジ色の反対の色の青を使って描きます。
影が強くなりすぎたら
白を使って明るくします。
白は本来ハイライトに使う色です。
本当は明るくする場合も
葉っぱそれぞれの色と似た明るい色を塗ると
自然になります。
今回はすでに黄色を使い過ぎていたので
白だけで明るくしています。
最後にどの辺りで筆をおくかは
その人のセンス次第なのですが、
全体的に見て
バランスが取れたなと思ったら辞め時です。
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/Snapshot_17.jpg)
24マスキングテープはがし
描き終わったら
マスキングテープを剥がします。
紙がテープと一緒に剥がれないように
ゆっくりとはがします。
マスキングテープ周りの紙が
少し汚れていましたので
練り消しゴムで叩くようにして
汚れを落としました。
最初から
幅の広いマスキングテープで
マスキングしたり、
紙やトレーシングペーパーを
常にかぶせておけば汚れは防げます。
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/snap33.jpg)
フィキサチーフ2回目(完成)
25フィキサチーフ2回目
最後にフィキサチーフをスプレーして
完成です。使ったのは、また
ホルベインのパステルフィキサチーフ。
パステルは
紙への定着がしにくいことが弱点です。
なので忘れないようにしましょう。
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/snap34.jpg)
フィキサチーフのスプレーの仕方は
30センチほど紙から離して
満遍なくスプレーしてください。
スプレー缶からの液だれを避けるために
紙は立てておきます。
また、スプレーしすぎるとパステルの色が
暗く沈んでしまうことがあります。
何度もかけすぎないようにご注意を。
このような仕上がりになりました。
![](https://nishino-pastel.net/wp-content/uploads/2022/01/完成画.jpg)
まとめ
パステル画でいうステンシル技法=ステンシルプレートの穴にパステルの粉末を入れて均一にぼかす方法
・あらかじめ描く順番を決めておく
・一気に1か所だけを細かく描かず、まんべんなく描き進める。
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