桜と言えばソメイヨシノをイメージする人が
多いのではないでしょうか。
ただ、少しでも簡単に描くには
1本だけの桜を選ぶと良いです。
今回は、エドヒガン桜という品種を
2種類のパステルで描いてみたいと思います。
エドヒガンは”ソメイヨシノの母”
なのだそうですよ。
目次(押すとその記事にジャンプします)
桜の描き方のポイント
よくある失敗が背景とサクラが同化すること。
空の水色と桜の薄いピンク色の明るさは
同じくらいです。
遠くから見ると
形の境目がはっきりしない状態になります。
他には、桜の花びらを一枚ずつ描いてしまう、
木の幹にモコモコの綿菓子のようなピンクの
塊がついたように描いてしまう等…。
そこで、桜を描く上で覚えておくとよい
ポイントをまとめてみました。
◆ポイント1
枝に沿って柔らかい桜の花の塊がまとまって
付いていると考える。
(丸くモコモコの花の塊ではなく、
三角形に近い花の塊)
◆ポイント2
枝、花は手前側なのか向こう側なのか考えて
色の違いを作る
◆ポイント3
背景の空を暗めにするか
暗めの建物などを入れる。
桜の描き方をパステルでメイキング
同じ写真を使ってソフトパステルと
オイルパステルで桜の絵を描きました。
ソフトとオイルでは描き方が違いますが、
基本の描き方は同じです。
つまり、大まかには次のような感じです。
1、下書きする。 (写真をトレース(転写)
するか写真、 実物を見ながら描く)
2、遠くから色を塗る。 背景の色を塗る→
淡い色で桜の幹と枝を塗る →その他を塗る
3、陰を塗る。
桜の幹と枝の影を濃い色で塗る→桜の花の塊
の影色をラベンダー、紫、赤紫などで塗る
4、明るい部分を塗る。
桜の幹と枝の明るい部分を薄い茶色や
ラベンダー等で塗る →
桜の花の塊を枝に沿って淡いピンクで塗る
5、3~4を繰り返し自然に見えるように
細かくしていく
6、桜の花の塊などのハイライトを
白やレモンイエローで塗る
7、全体的な明るさ暗さを調整する
8、完成(ソフトパステルはパステル専用の
フィキサチーフをかけてから完成)
ところで、ソフトパステル編は少し道具が
多くなってしまいました。
どちらかというと、簡単なのは
オイルパステル編です。
桜の描き方・オイルパステル編
オイルパステルは色鮮やかさが特徴です。
ソフトパステルと比べると、
紙の白を見えなくするくらいぼかすのには
力が要ります。
今回は、テレピンという油を使って楽に
紙の白をつぶしました。この方が簡単です。
テレピンがなければ、
頑張って塗りつぶしましょう。
★使ったモノ
・紙…マルマンの画用紙スケッチブック
・オイルパステル…韓国ムンギョ社の
ギャラリーアーティスト
ソフトオイルパステル36色」
・他の道具…テレピン油、カラーシェーパー、
チャコールペンシル、布など
桜の描き方/オイルパステル(ムンギョ)で実践
1、最初に下書きします。もちろん
オイルパステルでも下書きできます。
ただ、失敗すると、大きく修正しにくくなる
ので私は色鉛筆を使いました。
2、基本的に奥から手前に塗っていきます。
3、ただ、今回は背景の森がかなり暗い色。
先に淡い色の桜の形をはっきりさせてから
森を塗ることにしました。
4、テレピンという油を筆に含ませて
画面を馴染ませます。
5、全体的に影色を付けていきます。
6、今度は、全体的に日の当たる部分に
明るい色を塗っていきます。
7、陰、光の色を塗るを繰り返します。
一部だけでなく全体的にまんべんなく
描き進めるとバランスを取りやすいと
思います。
8、完成です。ソフトパステルと違い、特に
フィキサチーフがけは必要ありません。
作品として見栄えを意識するなら
クレパスワニスフィニッシュコートなどを
スプレーすると良いみたいですね。
桜の描き方・ソフトパステル編
ソフトパステルは柔らかい雰囲気を出すのが
得意な画材です。桜の柔らかいぼんやりした
感じにはピッタリです。
その辺りを活用していきたいと思います。
★使ったモノ
・紙…キャンソン社の黒に近いグレー色の
ミ・タント紙
暗めの色の紙を使うのは、桜の花の色を
目立たせるためです。とは言え、
ソフトパステルは紙の色を完全には
隠しません。
今回は少し紙の色が暗すぎたようです。
夜桜を描くには良かったと思います。
・ソフトパステル
…主にゴンドラソフトパステル、ごく一部に
ラウニー社のソフトパステル、
ヌーベルカレーのハードパステル、
コンテ・ア・パリのコンテ
(画像はゴンドラのソフトパステル)
赤とオレンジ系列は今回使いませんでした。
・他の道具…カラーシェーパー、
豚毛の硬い筆、サッピツ、
チャコールペンシル、木炭、お手拭きの布
・定着材
…ターレンス製とホルベイン製2種類の
パステルフィキサチーフ
ターレンスの”パステルフィキサ”は
スプレー後も加筆できるので、途中で画面を
留めるのに使います。
ホルベインの”パステルフィキサチフ”は
仕上げにスプレーします。ホルベイン製も
加筆できなくはないですが、
粉は落ちやすくなります。
桜の描き方/ソフトパステル(ゴンドラ)で実践
1、最初にモノの位置と形を決めます。
2、次に陰の色を付けます。
3、日の当たっている部分に
明るい色を付けます。
4、画面をぼかしたくない時は
毛先の硬い筆で押さえます。
5、あとは、影を濃くする、
明るい部分を塗るの繰り返し・・・。
他には、カラーシェーパーで木の柵を
ぼかしたり、チャコールペンシルで
桜の木の枝を描き込んだりしています。
6、パステルフィキサチーフをかけて、
完成です。
◆まとめ
・オイルパステルは伸びは悪いが道具最小、ソフトパステルは伸びは良いがフィキサチーフなどの道具が若干多い。
・オイルパステル着彩にテレピン油などで溶く方法もある
コメントを残す